treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

(1/2)問題を未然に予防しないほうがイイ評価?

インフラエンジニア、というかシステム管理者にとって言えば
「何も起きない、何もない平常が一番の成果」
といえます。
実際そう思って今までやってきましたが、それが、一瞬だけですが
"自分の中で揺らいだ時"
がありました。
今日はその時のご報告。

※一部フィクションが混ざっています。

忙しい、と働くA君

A君は同じ部署の年の近い後輩、ユーザ数こそ少ないがクライアントサーバの業務アプリケーションを一式全部担当していた。
このA君、日々忙しいらしく、あっちのユーザに行き対処、こっちのユーザに行き対処、アプリがエラーを出しては対処、サーバの動作がおかしくなっては対処、バグが出ればメーカーサポートに問い合わせしつつ検証、といった具合に忙しそうに働いていた。
充実しているように見えたA君、ある日、私と(世間話的な)会話をしたときに、こういっていた。

「規模が違うとはいえ、TDさんのインフラ管理は二人居て時間があっていいですね。こっちは一人ですからね。」

ええっ?誤解だよ、いうほど暇じゃないよ。
と否定はしたものの…

「いや、だって、Windows Serverの次期バージョンとかHyper-Vみたいな新しい技術をアレコレ検証したり、WindowsだけじゃなくてLinuxをインストールして弄ったり、別のこともやる余裕があるじゃないですか。」

いや、まあ、そうだけどね。
実際やってるのは間違いないから、特に否定もできない。
我が意を得たり、とばかりにA君は続けた。

「こっちはアプリケーションの御守りが大変なんですよ、あれもやってこれもやって…。アプリケーションのことをやっているだけで一日終わっちゃいますから。」

困った様子を醸し出したいような雰囲気があるが、そういってるA君はどことなく充実しているように見えた。

面談

そんな折、時期を同じくして、ちょうど年度が終わる直前ということもあってか、査定のための面談を上司とすることになった。

「TDさん、いろいろやってくれているのはなんとなくだけど感じてますがね…」

上司はちょっと言いにくそうな雰囲気を出しながら、次の句を躊躇しているようだった。

「でもそのほとんどが、問題を起こさないためのアクションだから、結局のところ、実際に起きていない問題に対する予防なんだよね。
実際に問題が起きているとどれくらいのもんか、まったく掴めないもんだから、それに対する評価も"どれくらいのレベルなのか"が、

ぶっちゃけよく分からない

というのが個人的な感想ですね。

おっと、"ぶっちゃけよく分からない"、ですか。こいつぁ参ったな。
正直、その場では笑い飛ばす以外の対処方法が見つけられなかった。
しかし、次の上司の言葉はなんとなく引っ掛かるものだった。

「例えばね…そうだな…」

上司はちょっと考えてこう続ける。

「A君がやってることなんかは、まあ、分かるんですよ。あーユーザのこのエラーを解消したんだな、とか、業務ユーザの○○という手間を解消したんだな、とか。

実際に"何か問題・課題があって、それを解決している"じゃないですか。だからわかる。

でも、TDさんに任せているインフラ・セキュリティの分野って、一部にサーバの故障に対処みたいな分かりやすいのはあるけど

"ほとんど予防じゃないですか、ぶっちゃけ分かりにくいですよね。"

例えば…」

そういって上司に挙げられた事例は、あまり覚えていないが、将来的に予測される課題や問題をあらかじめ起きないようにしておく、そういった業務は「成果が見えづらい」という趣旨だったように思う。
そしてそういった業務は

「ぶっちゃけ評価しずらいんですよね。」

という言葉に集約されていた。
しかし、最後に上司はこうもフォローしていたのが救いだった。

「まあ、いま手掛けてるインフラとかセキュリティの仕事ってそういうもんなんだろう、とは思っているけどね。
私は内容が分からないってだけで、TDさんがやっていることは無駄なことはないだろうと思っていますし、周囲のメンバーもそう言っている。」

こういって、現状の業務の見えない化に対して、ある程度の理解は示してくれたように聞こえた。

しかし、一番の評価ポイントはそこじゃないようだった。
上司が口を開く。

なにより、他のメンバーより、勤怠がイイですからね!

勤怠、ですか。

「我がシステム部は、どのメンバーも他部署より勤怠が悪い。これは悩みなんですよね、そんな中でTDさんの勤怠はイイですよね。」

え、あ、そこ…?

 

続きます。

この時の心の声がメインとなる次回に続きます。

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