treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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(2/2)Microsoftを心配するブログ

昨日の続きです。
MSを心配しつつ、個人的に評価している変化についてです。
Appleが漢字TALK時代のMacintoshとともに企業としても徐々に衰退していったような心配をMicrosoftに置き換えているイメージです。

昨日の記事:(1/2)Microsoftを心配するブログ - treedown’s Report(お先にどうぞ)

革新だと思っているものが世間とズレる不幸

Windows8のUIはリリース当初は「これは革新的なんだ、タブレットとPCが融合し、これからはタブレットが業務にどんどん使われていくんだ。」って、どんな立場の人が思ったんでしょう、非常に興味があります。
個人的にはタブレットはPCほど業務向きではないという感覚があります。タブレットという道具でフルに業務はこなせない、やっぱり最終的には従来型のPCでありデスクトップアプリケーションのOfficeやAdobe製品、USB接続の周辺機器を利用して業務が完結します。

以前より選択の幅が拡がっているのはまちがいないのですが、やっぱり仕事に使う汎用的なコンピュータとしてはタブレットじゃなくてパソコンを利用したい、と思っている人は多いと思います。
これが、Microsoftが一気にタブレットにシフトしてしまったものですから、世間とMicrosoftと温度を感じたものです。

Vistaの評判が悪かった時にはハードウェアメーカが「Vistaがまともに動作しないようなスペックで安価なPCをメーカ標準として構成し初期出荷していた」という点で、PCのハードウェアメーカにも多少責任があるような感じがしていましたが、Windows8は明らかにハードウェアメーカを置いてきぼりにしてMicrosoftが突っ走ってしまったような印象を受けています。

Windows10はギャップを埋めた?

で、ようやく軌道修正して出てきたWindows10、でも「未完成であることが前提のOS」ということで、年二回の大型アップデート、Windows Updateを強制するCurrent Branch(CB)・Current Branch for Business(CBB)に加えLong Term Service Branch(LTSB)という考え方のように、いくつか新しいことになっていますが、相変わらずWindows Updateは動作が変ですし、たまに適用履歴はクリアされてなくなっちゃうし、CBBのはずなのにCBでWindows Updateが適用されることもあって、そのうちSemi-Annual Channel(Targeted)=半期チャネル(ターゲット)とSemi-Annual Channel=半期チャネルとに変更、なんだかなぁ、迷走しているのかなぁと心配に思ってしまいます。

細かいことを言えば、Windows10 Proをインストールして通信可能にすると、勝手にストアからゲームとエンターテイメントカテゴリのアイコンがドサドサ入ってくるのはどうなんだろう?と思ったり。

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実際にインストールされるわけじゃないようですが、Windows10 Proをクリーンインストールしてスタートメニューをこういったアイコンが彩ってしまうのはなんか違和感感じます。

こういうことが重なって「Windows as a Service」を高らかに掲げていますが、個人的に一番利用方法にマッチするOSは、従来から運用方法を大きく変更する必要のないLong Term Service Branch(LTSB)だ、という点が何とも物悲しいです。せめてProとかLTSBじゃないEnterpriseを推せるようになって欲しいと思う今日この頃。
※要するに、年二回の大型アップデートで1時間も2時間も職場のPCが操作不能になってしまうのは困る、ってことです。だから大型アップデートが配信されない(=機能更新がない)LTSBということです。

ただし、Linuxへの向き合い方は

ここまででMicrosoftの心配ポイントを挙げていますが、私個人としては
以前と「Linuxへの向き合い方が変わった点」を諸手を挙げて評価しています。
これだけは世間の評価とマッチした革新に思えます。

以前(例えば2001年のCEO発言)はLinuxをかなり敵視してるような発言が目立ち、倶に天を戴かずといいますか、不俱戴天の仇のような扱いをしていました。
それがここ数年で、sambaコミュニティにActive Directoryの技術支援をしたり、Windows10にUbuntuのbashを搭載したり、Linux版のSQL Serverをリリースしたり、もう何が何だか分からないほどにLinux愛を高めています。2014年には「Microsoft LOVES Linux」という発言も飛び出すほどに。「愛してまーす」って感じですね。そのうち某プロレスラーのようにエアギターなんか始めたりして。

MicrosoftがここまでLinuxを認知してサポートしているというのは不思議な感じがしますが、個人的にはかなり評価しています。コンピュータ(のOS)を使う人にとってよりよい発展が見えそうな取り組みは素直に評価したいと思っています。

そのうち、Microsoftの企業的な危機をLinuxに助けられる、なぁんてシチュエーションがそのうち起こったりして。