Wordに画像ファイルやキャプチャしたウィンドウ画面を張り付けたあとで、そのWordファイル内の画像を別のソフトで画像を再度張り付けた場合、解像度が落ちることがあります。
これなんで?をご報告します。
実はWordの設定で解像度が変わっていたのです。
Wordに貼り付けた画像ってなんとなく容量減ってるなぁとは思っていたんですが、その設定がどこにあるのか、までは探していませんでした。
人によっては「何を今更…」というくらいのちょっとしたTIPSですが、その設定をご報告します。
結論=設定箇所
Wordの「ファイル」⇒「オプション」を開き、オプション画面から「詳細設定」を選択します。詳細設定画面の「イメージのサイズと画質」という項目が画面中段くらいにあって、その中の設定項目に「ファイル内のイメージを圧縮しない」という設定がチェックボックスで用意されています。このチェックボックスがデフォルトOFFなんですが、このチェックボックスをONにすると、自動的に解像度変更が動作しなくなります。
図:設定画面
※Word 2013で確認
同じ設定項目はExcelもPowerPointにもありました。つまりOfficeは全部デフォルト文書内に貼り付けられた画像を圧縮(つまり解像度を低下する)設定になっているようです。
圧縮=解像度低下とは?
例えば1.45MBの写真(JPEG)をデジカメで撮影したとします。これをPaint.netで開いて同じJPEGで保存すると、特に何も設定を変更してなければ3.24MBに拡大します。.png形式で保存すると15.4MBに膨れ上がります。
JPEGファイルって元々圧縮ファイルの形式なので、圧縮された形式を元に戻せば容量が増える、再保存しようとしたときに圧縮率が変わってしまい容量が増える、ということが起こります。
ようするにアプリケーションで開いて保存するだけで、そのJPEGファイル自体は(一見変わっていないように見えても)変質しています。それは元のきれいさをキープするために容量が増える、という動作もあれば元の容量をキープするためにきれいさが犠牲になっていることもあります。
カメラで撮影したJPEG画像をマスタデータとして永久保存するのは、一旦アプリケーションで開いたり加工したりしたデータは何かしら変質しているってことがあるからなんですね。
Officeファイルに貼る画像
で、WordなどのOfficeファイルもごたぶんにもれず、この変質をやってくれます。
Wordの場合は文中に挿入した写真を差し支えない程度に圧縮という名の品質劣化で軽量化してくれます。これがOfficeに画像を貼り付けると解像度が低下する、という現象を招きます。
例えば1.45MBの写真(JPEG)をデジカメで撮影した、この画像をWordファイルに貼り付けてそのWordファイルを保存すると、Wordファイル自体は262KBで保存されます。元の画像は1.45MBにもかかわらず、262KBになるのですから5分の1程度に容量が凝縮されていることになります。
実際にファイルのプロパティで見比べてみると、結構な差が出ているのがわかりました。
図:図を見比べる
左が、Wordに貼り付けてから保存したのち、ペイントソフトに貼り付けたJPEG画像、右がスマートフォンのカメラで撮影した元々のオリジナル画像です。
元のカメラ撮影の写真が3920×2204ピクセルなのに比べて、一旦Wordファイルを経由してきた画像は567×319ピクセルに減少しているのが分かります。
まとめ
こうやって見比べてみると、一旦Wordファイルに画像を貼り付けてしまうと結構情報が失われているんだろうなぁ…って思ってしまいます。撮影した画像は加工前にしっかりとオリジナルデータとして保存しておく、これが大切ですね。