treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

メーカ保証の意味を考えよう。それはサポート範囲?

保証、って何を保証しているのか、というのがいまいちわからない製品が多いですよね。
ちょっと今日はこれを考えてみることにします。例によって個人の私見ですので読んでいる方と意見が相違することもあります。

保守・サポートサービス、というのも契約するときには営業がしたり顔で
「なんでも問い合わせてください。なんでも聞いてください。」
と親切なそぶりを見せつつ、契約書の記述も大枠の記述なので安心して問合せしたら、
「そんな構成は見たことありませんよ。」
などと電話の向こうで言われる、という経験は一度や二度じゃ済まない体験です。
もちろん、ユーザ企業の我儘に近い問い合わせがサポートに投げかけられる、という事例も世の中にある、ということは知っています。
ここで槍玉に挙げたいのは、製品の問題であるにもかかわらず、顧客の環境依存の問題だ、と逃げを打ちサポートの責任範囲を勝手に歪める"間違ったサポート"に対する苦言です。

例えば、こんなこと

あるとき、役員特命でPCの活動ログを収集するセキュリティソリューションを導入することになりました。その導入作業を進めている最中、バグが発生しました。
インストールしているPCではWindows Serverで共有しているプリンタサーバ経由の印刷ができなくなり、直接プリンタのNICに割り当てたIPを参照して(ローカルポートで)ダイレクト印刷は可能、という症状に悩まされました。
しっかり傾向を切り分けると、

  • エージェントインストール後、症状が発生
  • アンインストールすると症状が消える
  • インストールしていないPCではそもそも発生していない
  • インストールされたPCでは100%の再現性があった

という傾向までがつかめたので、これはもう間違いない、ということで、問合せし担当者が来社して一言、仰天のセリフが私に向って浴びせられました。

Windows Serverでプリンタを共有なんて"常識外れもいいところですよ"。
な、なんですと?今なんといいましたね?
「これはWindows Serverでプリンタを共有している御社の環境依存です
は?だって、インストールしたPCの全台をいちいち確認したんですから間違いないですよ。製品の問題です。
「いや、そもそも"Windows Serverでプリンタを共有する"という構成が常識外れですし、そんな構成の会社世の中にいませんよ弊社の製品の問題じゃなくて""そういういびつな構成を採っている御社の問題""です。」

あのさ、さっきから"常識外れ"とか"いびつな構成"とか言葉が過ぎるんじゃありませんの?
そもそもWindows Serverでプリンタ共有してドメイン内のリソースとしてドメインの機能でユーザに提供するなんて前時代のNTドメインからある構成だし、むしろこれがスタンダードなプリンタサーバでしょう?

私は見たことありませんね。」
涼しい顔してこちらの主張にうそぶくようなそぶりで応対するサポート担当者。
もうここでこちらとしては怒りのエネルギーが沸々と湧いてくるのを抑えるのに精一杯ですよ。こんなこと言う人間が「○○エンジニア」と「主任」という肩書がついた名刺で顧客相手に商売しているなんてホントどうかしてるんじゃないか、って思います。さてはアンタ技術者じゃないでしょ。
とにかく説得を重ねました。なんといってもこちらはユーザ企業です。製品のバイナリの部分の問題には手を掛けようがないんですから。
ここまでで、も
「こんな構成見たことないんですから、一旦弊社内ではサポート範囲かどうかを検討の上で…」
何だと?こんなこと言い出す始末なんですからそろそろ呆れますよね。
とにかく担当者のアンタが見たことあるかないかなんて関係なくて、顧客の構成がWindowsドメインでプリンタサーバを利用していて、セキュリティソフトのエージェントをインストールしたらWindowsクライアントのPrintSpoolerサービスが停止するか誤動作する、ってとこまではこちらで問題を切り分けしたんだから、あとは御社のバグ修正、ってとこでしょうが?どうすんだ?
と、ここまで頑なに主張されてメーカとしてはバグの可能性というのを少しは理解できたようで、
「じゃあ持ち帰って検討します。」
と返答してこちらが提示した症状が記載された紙面を持ち帰ってその場はお開きに。
後日バグ修正ということに話がまとまりました。
でもさらに後日先方の開発部隊から「これはバグじゃない。」などと無駄な主張がメールで送信されてくることになるんですが。何回顧客に同じ説明させれば気が済むんですかね、この会社は。

結局何か月も掛けてバージョンアップがされて、最終的には開発部隊の担当が何回も来社し対処を重ねることでバグは沈静化はしたんですが、一部のPCで再発することがあり、最後まで完全な形でバグが取れることはありませんでした。
もちろんPC全台に展開したエージェントは時を経てPC全台からアンインストールしてやりましたとも。当然ですよね。バグ放置ソリューションなんて社内インフラに入れておくわけにはいきませんや。

これのポイントは

これって、こちらが問題の切り分けをやっていて相手が逃げを打っても
「明確に開発された品のバグだ」
ということがはっきりわかるレベルまでユーザ企業側でやり切っていたから逃がさなかった、というのは一つのポイントだと思います。
つまり「どっちの責任範囲かが明確でない事象に置いては、メーカーに口八丁手八丁で丸め込まれることもある。」ということです。
これを逃がさないためには、これを追求する自分自身の側でも正しい知識と正しい状況の説明がメーカーサポートへ提示できなくてはいけない、というのが自分の責任範囲の一つだと思います。
ぐうの音も出ないほどに問題を切り分けしていて、明確に製品の問題だということがメーカにしっかり伝わることと、逃げ道が封鎖されるほど検証をやり切っているというのはメーカのサポートに逃げ口上でうやむやにされないために必要なことなのかもしれません。

もう一つのポイントはこういう悪サポートな会社の製品に近づかない、ということですかね(笑)
どちらかといえば、こっちの方が重要だったりして。