以前に「Windows10MobileではまだIP電話着信ができない - treedown’s Report」という記事でご報告しましたが、Windows 10 MobileではIP電話サービスの着信動作がうまく使えません。Windows Phoneから継続しているOSの仕様ですので、仕様変更を待つしかありませんなぁ、とだけいうのも無責任かなということで、愛用のMADOSMAにLinphoneをインストールして試してみました。
- 端末:MADOSMA Q501
- ソフトウェア:Windows 10 Mobile
(検証時は、バージョン=1511、ビルド=10.0.10586.29です) - 確認したサービス:FUSION IP-Phone SMART
まずは結論から
私の設定が悪い可能性もあるのですが、バックグラウンドだけでなく着信ができませんでした。
と、いうのもAndroidでSMARTalkをインストールしてレジストしているので、着信がそちらに持っていかれてしまうもので…一次的に無効化しましたが、無効にするとWindows10Mobile側では待ち受け状態でも留守番電話に接続されてしまいました。
ですが、発信は問題なくできます。発信して60秒通話状態を継続してみましたが、途中で切れる(通話切断される)という一部ユーザで指摘されている動作もなく通話は可能でした。
設定を公開しておきます。
設定は簡単です。
インストール直後で起動後の画面です。
画面下歯車マークをタッチします。
Settings画面が表示されます。
まずはSIPaccount設定をします。
SIPアカウント情報はFUSION IP-Phone SMART契約サイトから入手しておきましょう。
画面から切れてしまっていますが、画面最下部「Outbound Proxy」の設定を「有効」にしておきましょう。次に、メニューに戻り「Audio Settings」です。
利用するコーデックを指定する画面です。画面上部「G722」が無効であれば有効にします。画面下部「GSM」が無効であれば有効にします。この2点が有効になっていればOKです。
ダイヤラ画面に戻ると右上が設定前までは「Disconnected」だったのが上図のように「Registered」に変化しています。このRegisteredとなっているのがSIP通信が成立したという目印です。この状態で電話として使えるようになっている状況をさしています。
テスト通話に電話代何十円も払うのはちょっとな…と思ったので、2番号あるFUSION IP-Phone SMART電話番号のもう一つの番号から電話して着信するかどうか確認してみました。
…着信しないな…。
電話、として設定できているよね?の確認のため、発信してみます。適切に番号通知もしますし、通話も(それほど遅延もなく)途中で途切れることもなく問題ない通話品質で会話ができました。
でも着信はできないですし、設定をいじくり倒して条件付き着信ができるようになったとしても「条件つき着信」という着信機能にどれくらいの価値があるかは…疑問があったので発信専用だよね、という結論を付けました。
でもWindows10MobileでFUSION IP-Phone SMARTを使わない理由
もし、FUSION IP-Phone SMARTがLinphoneでバックグラウンド着信に対応して実用レベルになったとしても、私にはSMARTalkアプリでFUSION IP-Phone SMARTを使う必要性があるためSMARTalkアプリのWindows10ユニバーサルアプリ化を待つ必要があります。なので、今回確認したせっかくのLinphoneですが、残念ながら使わないような方向性です。
これは、ちょっと込み入った使い方をしているせいです。別の機会に詳しくご説明します。
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