treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

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(2/2)お金を掛けたくない人向けデスクトップPCの買い替え

昨日の続きです。

treedown.hatenablog.jp

今日は、主にこれを調達して享受する恩恵やさらに必要なものをご報告します。

手に入る環境とは

これだけを用意することで、CPU:ARMプロセッサ900MHzクアッドコア、メモリ1GB、
というスペックのデスクトップPC(?)が手に入ることになります。

スペック自体は数世代前のPCですが、Atomプロセッサを使うと思えば許容できそうな範囲でもありますし、もとより家のデスクトップはそれほど使わないユーザ層であればこれくらいでもいいんじゃないかという感覚です。

これだけ用意するとWindowsとはちょっと違いますが似たようなデスクトップ環境でブラウザでネットサーフィンとメールで長文を作成する程度の使い方であれば十分に利用可能な家用デスクトップが用意できます。

このPCを電源つけっぱなしで運用する、というのがお勧めしたい使い方です。これによって「古いPCは電源を入れてから待ち時間が長いから…」ということもなくなり、テレビのチャンネルを合わせるだけですぐPCが使える状態になりますし、Windowsでありがちな「起動後、ログイン後、にWindows Updateのチェックがバックグラウンドで動作してCPU/HDDのアクセスが増大し使用率が上昇するせいですぐ使えない。」ということもなくなります。(aptで更新は必要ですが)
テレビのチャンネルを変えるだけで、すぐPCを使い始めることができる、という使い勝手のデスクトップPCが手に入るわけです。

気になる点1:電気代

ちなみにこの場合、電気代が気になる、という方いらっしゃいますよね?
Raspberry Pi 2はスペックシート上では消費電力は900mA(4.5W~5.5W)とあります。この4.5W消費ベースで計算すると、
4.5W×24時間=0.108kWhが消費電力となります。ざっくり計算で月の電気代の使用量は71.28円、年間の電気使用料としては867.24円がランニングコストとなる電気代となる計算です。つけっぱなしなのでいつでもすぐに使えるPCが家にある、という快適さに支払う金額という考え方としてはランニングコストとしては「二ヵ月に一回ジュース1本我慢すればOK」というレベルで家PCが使いやすくなるのは、人によってはそれなりに価値を感じてもらえるレベルのコストではないかと思えます。

気になる点2:ソフト

ソフトの中で一番に気になるのはOfficeとアンチウィルス(セキュリティスイート)ではないかと思います。
この環境を使う場合にはOfficeはフリーのOfficeを使うことになるのが一般的です。つまりLibreOfficeを使うのです。この機会にLibreOfficeを始めてみるのはいいタイミングだと思います。OSもLinuxなのでOfficeのLibreOfficeを使ってみることで、自由なオープンソースソフトウェアの費用対効果といかに自由なソフトウェアが扱い使いやすいか/使いにくいのか、ということを体験することで、自分なりの価値観を持つこともできるようになり、視点が広がります。
アンチウィルスもオープンソースのソフトを利用することが一般的です。ClamAVというアンチウィルスソフトを利用することが多いです。他のセキュリティソフトを利用されているユーザもいらっしゃいますが、まずはClamAVから始める方が多いようなイメージです。

オープンソースソフトウェアは、購入が必要ありません。使いたい!・使おう!と思った時にすぐインストールし使い始めることができます。思い立ったが吉日をソフトウェアの検証や導入で実施できるのはWindowsでフリーソフトが大好きな方であれば理解してもらえる感覚ではないかと思います。

気になる点3:周辺機器

特にUSBメモリとかは気になる方が多いかもしれません。USBメモリは昨今Linux側の互換性が上がってきていますので、一般的なFAT32であれば特に意識することなくWindowsでもLinuxでも読み書き可能です。
もっと使いやすくするにはNASを用意して共有フォルダを一つ作ったほうが使いやすいです。(もしくはRaspberryPi2でファイル共有してしまう、というのも一つの手です。)

一般的なデバイスは動作しますが、Windows用に最適化ないしWindowsに依存する機能をベースに動作するようなデバイスは簡単に動作しない、と考えていいと思います。

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この組み合わせは無事利用可能です。トラックポイントでマウスも不要。


ただ、プリンタ、マルチメディア関連のデバイス、といったデバイスが何でも使える、というわけではありません。RaspberryPi2を使ってみて、使い心地が気に入ったようであれば、これから周辺機器を購入する場合にはLinuxで使えるかどうか、という点を気にして購入されるのも一つの視点を広く持つ方法です。
Linuxで動作するデバイスは古くなってあなたが要らなくなったとしても、オークションで人気かつ希少価値が高いかもしれません。ひょっとすると売却時に得するかもしれませんね。

まとめ

私の周りでは、
「家ではPS3/PS4にキーボードを接続してネットサーフィンをするほうが、PCをいちいち起動するよりずっといいです。快適ですもの。」
と主張する人もいますが、これに近い(より快適な?)使用感で家PCを使うことができると思います。

もし家のデスクトップPCは「廃止するほどじゃない程度に使う」けど「使い勝手が悪くて困っている」方が「それほど使わないから安くリプレイスしたい」という考え方でしたら、こういう機器を調達して、このような使い方をしてみるのはいかがでしょうか?

なにかしらの新しい発見があるはずです。