treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

この家電量販店で製品を買うのは絶対辞めようと思った話

今日は、郊外(地方)に多く展開している大型家電量販店で交わした数年前の会話からウソのようなホントの話をご紹介します。

どんな話かというと…

その家電量販店は平日昼間のせいか、人が少なかった。どうやら他の店員さんは奥にいるようだ。
売り場の場所が聞きたかった私は、レジに居る店員さん二名のうち手前に居た店員さんに意を決して質問することにした。
「すいません。ちょっと聞きたいんですが。」
私の呼びかけに、レジを操作しながら何か梱包をといている手を止め、私に一瞥するとまたレジの表示に目を落として手を動かしながらこう答えた。
店員「はい、なんでしょうか?何かお探しですか?」
文字にして、セリフだけ聞くと特に問題ない応対のように思えるのだが、このセリフを言っているとき既に私の方は見ていない。小さい段ボールのような箱を開梱してはレジを操作し、別の段ボールを梱包をしてはレジを操作したりして、目線はそのレジ画面と開梱/梱包に向け手を動かしながら言っている。
これだけでもちょっとした疑問が湧いた。他店は…首都圏にしか展開していない大型家電量販店では、どんなに汗だくで忙しくても客に声を掛けられたら、会話を始めるために客の顔を見て話を聞く姿勢を整えてくれる。
だが、まあ、いいか。会社の用事で急いで買わなきゃいけないものがある。
多少の接客や応対については問わないようにしよう。そう思って質問を続けた。

「スイッチHUBを探しているんですけど見当たらないんです。ネットワーク関連の売り場にLANケーブルはあるんですけどスイッチングHUBが見当たらないのです。どこにありますか?」

店員は特に表情も変えず相変わらずレジの画面を見ながら、こう言った。

店員「目の前のショーウィンドウにありますよ。」
指だけを動かして、斜め下を人差し指で指す店員。
その指の先を見ると、ネットワーク機器の箱がガラスケースの中に飾られていた。
その箱にはこう書いてある"無線LAN親機"と。"電波がよく飛ぶハイパワー"とも書いてあった。オイオイ…。

「これ、無線LANのアクセスポイントですよね?私はHUBを探しているんですけど。スイッチングHUB。」
よく分からなかったのかな?と思いもう一度言い直す私。

「LANケーブルをつなげて複数のPCをLANケーブル同士で通信する機器ですよ。無線LANで接続するんじゃなくて、有線LANで使うものが欲しいんです。」
店員に伝わるようにちょっと踏み込んで説明してみた。
店員はひょいとガラスケースをチラ見して、またレジの画面に目を移し、信じられないセリフを発する。

 

店員「いや、これスイッチングHUBですよ。」

最初からぞんざいな応対だとは思っていたが、ぞんざいさが極まって大したものだ。
「これ、無線LAN親機って書いてあるじゃないですか。アクセスポイントが欲しいんじゃなくてスイッチングHUBが欲しいんですよ。だいたいこれ一万円以上するじゃないですか。」
と、言った後で、冷静さを失わないように注意して自分を落ち着かせる。この店員は私の想定の斜め上をいっているらしい。落ち着け、私。
店員は私のそんな苦労など知る由もなく、こう答えてきた。

 

店員「お客様の目の前にあるこれが、スイッチングHUBです。」

いやいや、そういうの、もういいから。
「スイッチングHUBなら一万円もしないでしょ。せいぜい二千円~五千円くらいなんだから。売り場はどこですか?」
我慢して再度売り場の場所を聞くことにした。もう自分で売り場まで行くから場所だけ教えてくれよ…。
そんな私のささやかな願いもこの店員は完膚なきまでに粉砕した。

店員「これ以外のスイッチングHUBはありません。このガラスケースから選んでください。

見れば、どれもこれも無線LANの親機だ。確かにポート数は4ポートのスイッチHUBを兼ねる機器ではあるが…。
私は二千円程度の5ポートスイッチHUBが欲しいだけなのだ。なんで使いもしない(むしろ邪魔になる)無線LAN電波を吐き出す機械を一万円も出して買わなきゃならんのだ。電波設計しているオフィス内に無断でこんなの入れちゃったら逆に怒られる。
店員はそんなこと知ったこっちゃない、というところか。私は我慢して最後の確認をすることにした。

「この店にスイッチHUBはないということでいいんですかね?正確には無線LAN親機ではないスイッチHUBはなくて、ここにあるだけの機器しかないってこと?」

店員は一瞬私の方に顔を向け、三秒ほど私を直視すると、口を開いた。

店員「どの店に行っても、これがスイッチングHUBですし、今、世の中にはこれ以外にはありませんよ。

お、大きく出たな…。ホンキカヨ…。
店員は再び黙り込んでレジの画面に目を落とすと、レジの操作をしながら開梱作業を続け始めた。

私は怒りを抑えるのに必死だったが、何とか怒りを表に出さずに店を出ることができた。
そのあと、30分ほど掛けて別の店に移動して容易に(しかも何十種類とある中から)スイッチHUBを選択したのは言うまでもない。

さて、唐突ですが問題です。

Q)私は、この店員のどこに一番怒りを覚えたでしょうか?


正解は、
「嘘をついたこと」です。
ウソは2点あります。

  • 無線LAN親機(アクセスポイント)を、スイッチングHUBだと偽ったこと
  • どの店に行ってもそうだ、世の中のすべてがそうだと断言していること

接客態度、には不快になったり残念な思いをしたとしても、腹は立ちますが怒りを覚えるほどにはなりません。
ですが、接客業である以上、購入する顧客に対してウソを堂々とついて違う商品をすすめ、あまつさえその商品は価格差が三倍~最大五倍程度開きがあるのは、
あまりに誠実でないですし、家電量販店のプロの店員としてはいささかお粗末です。
この偽りは、たまたまこの店員とコミュニケーションした私がTCP/IPに始まりOSI7階層を理解していて無線LANも導入経験があったから違いが分かるのですが、初めてインターネット回線を契約してスイッチHUBを購入する人だったら、本来二千円程度で済むはずの出費が一万円を超える出費を強いられるばかりか、買った後に使い始めようとして無線LANが内蔵されていることによって迷いが生じることになりかねません。(しかも無線APはブロードバンドルータでもある。)
あまりにも、顧客に対して誠実な案内とは思えない受け答えです。
やっぱ顧客に対してウソはいけないと思うのですよ。

別の店で聞いてみた

ちなみに分からないフリをして、スイッチHUBを購入した店でこう質問してみました。
「向こうの店で、スイッチHUBはもうどこにもない。無線LANの親機しか世の中にない、と言われたんですけど、スイッチHUBってなくなるんですか?」
こう聞いてどう答えるのか興味があって、店員さんの答えを待ちました。
「えーっと。どういう主旨か分かりかねますが…。」

店員さんはちょっと戸惑っている。が続けてこう話し始めました。

「ま、実際にお客様の目の前にありますよね。で、この機器がメーカから出荷停止になる、という話は聞いたことがありません。どの機器、どのメーカでも、そうです。だから大丈夫じゃないでしょうか?
と言っても、現状の私の知る限りの話としてしか言えませんけどね。」

Good!スバラシイ。さっきの全国ネットの家電量販店とえらい違いです。
最後で望み通りの買い物と望み通りの答えが聞けて満足できましたよ。

その後…

私はこの一件以来、たとえチェーン店で別の店だとしても、この系列の家電量販店に入ることはなくなりました。自分の知らない商品で同じようにウソつかれたら、知らないだけに見破れないじゃないですか。
それなら、誠実な/ちゃんと説明してくれる販売員が居る家電量販店に行きますよね。社員教育がされている家電量販店はやはり違いが分かります。

私ひとりくらい買い物に行かなくなったとしても大型家電量販店にとっては痛くも痒くもないし、どうってことは無いでしょう。分かっていますとも。
私としてもどうせ買い物するのなら、正しい商品情報を店員さんから聞ける家電量販店の方が気持ちよく買い物ができるってもんです。一種のWin-Winですよね。

そう思っていた、数年後に店の前を通りがかったら、私に無線LAN親機(AP)を勧めてきた家電量販店は閉店し建物そのまんまでドラッグストアになっていました。

他の客にもあんな接し方してたんかなぁ…?