読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

メタルの固定電話がIP網に移行される(技術者としては実に興味深い)

ネットワーク 時事

前回、光回線の勧誘がウソ・大げさ・紛らわしい、が多くて困る、という記事を書きました。
今日は、この記事に関連する内容で、知識として持っておいた方がよさそうなニュースをキャッチしましたのでご報告します。

今回言及する以前に書いた記事、は主にこれです。

treedown.hatenablog.jp

ここでADSLISDNを含むメタル回線(旧来からある電話と電話線)について、
ADSLが終了する日、というのはメタル回線が終了する日」
という発言をしました。

この記事を書いている11月9日のニュースでこんなニュースが、
NTT、固定電話をIP網に移行へ - ITmedia ニュース

 

昨日の今日でこんなニュースを見てこんな記事を書くことになるとは思いませんでした。
ADSLが終了する日、即ちメタル回線が終了する日、というのは実は近未来に近づいている、ということのようです。その最初の動きが2025年に一つ発生するバックボーン回線の移行に該当します。
つまりあと10年ほどでメタル回線が次なるステージへ移行することになります。

ただし、誤解のないようにご説明しますと、2025年以降であっても各家庭にある電話線は使えますし、ある日電話が使えなくなる、という話ではありません。(記事には"そのまま使える"と書いてあります。)
この記事自体は不安を煽るような記事ではありません。従来通りの電話で十分ということでしたら電話はそのままメタル線でお使いになった方がいいのです。これは間違いありません。
あくまでもNTTの中のネットワーク環境としてメタル回線が主だったのを、光回線を主としたネットワーク構成に変更する、というだけの話で、ご家庭の電話線(宅内メタル回線)が使えなくなる、という話ではないところが注意が必要なポイントです。
つまり、旧来の電話が使えなくなります、という切り出し方で加入を迫る事業者は変な契約を迫ってくると判断してよい、という判断基準になります。

でもデータ通信専用であるADSLだけはサービスを完全に終了しちゃいそうな気配もちらほらあり、今後の動向は少々注目しています。

これで気になるのが、電話勧誘や訪問販売などで、
「お使いのADSLが終了します。いまなら乗り換えで○○…云々」
と巧妙に不利な契約を迫る事業者と健全な契約事業者との区別がつきにくい、というところです。
ADSLは新規受付が終了しているだけで、現在契約中のADSLが通信不能になる、ということは通常あり得ません。サービス事業者がサービス停止してしまうと通信不能になりますが、いつも通り「私の契約知っているんですか?」と質問して契約内容を知らない事業者からの勧誘は断ってしまうのが無難な応対です。
ちなみに、ADSL自体は後継サービスの「フレッツ光ネクスト」が推奨されていますね。これから契約する場合にはフレッツ光ネクストを固定回線に要する料金のベースに据えることになりそうです。

考えられる傾向と対策です。
「いまお使いのADSLサービスは終了し使えなくなります。今ならキャンペーンで光乗り換えできます。」
ADSLサービスはすぐに終了して通信不能になるわけではありません。なので、無視し、丁重にお断りをお勧めします。ただ、自力でフレッツ光ネクストフレッツ光ライト(二段階課金)の光回線を検討したほうがいいかもしれません。

「いまお使いの電話が2025年にIP電話以外には通話できなくなります。」
電話が通話出来なくなるわけではないので、丁重にお断りをお勧めします。電話はNTTの局内でのIP網へ切替する、というだけの話です。

「今お使いの電話で110番や119番の緊急特番通報が出来なくなってしまいます。IP電話をご検討されませんか?」
こういうことも言ってきそうです。
もともとIP電話は緊急特番発呼が制限あり(限定的)な環境ですから、既存の電話のほうが優れています。

「今お使いの電話のマイラインが廃止されてしまいます。IP電話に切替をしてください。」
これもありそうな勧誘方法です。
マイラインが2025年廃止される点は計画としてあるようですが、マイラインが廃止されてよりシンプルな料金体系に改変されるだけなので、マイラインという仕組み自体が不要になる、という可能性が高いです。つまり長距離通話(遠方に電話)が多い人は何もせずとも通話料が安価になる可能性が高いです。

「電話の通話料金について…云々」
電話の課金体系が変わることによって通話料金が変わる、という点を突いて不安を煽る勧誘もかなりありそうな話です。
しかし、この電話における通話料金については、いままで複雑怪奇な料金体系だったものを事業者間一律での料金体系で均す(ならす)傾向にあるので、通話料金が大幅に変わることはありません。むしろ安価になることが期待できるほどです。

と、このようにNTT計画(※)での電話インフラリプレイス計画は、ネットワークエンジニアとして非常に興味深い計画ではありますが、このブログをお読みになる"一般家庭の電話回線にはかなり影響を小さく"移行計画を用意しています。
このあたりはさすが巨大ネットワーク企業であるNTTです。レガシーをうまく延命させつつ新しいインフラへの移行を(かなりのスロースピードで)実行する方向性です。(※スロースピードの理由はもちろん、完全なる安全性/安定性重視だからです。)
一ネットワークエンジニアとして個人的に移行計画やフェーズ分けによるリプレイス計画自体は好感持っています。
(なにせ、メタル回線を要する固定電話のユーザ層を考慮すると、、、です。)

こういった、回線関連のニュースを見ると…。
時代の流れを感じしみじみします。

※追記:
気になる方はNTT発表のPDFファイルが公開されているのでご覧ください。
http://www.ntt.co.jp/news2015/1511jwbw/pdf/xddh151106d_all.pdf