treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

敢えての中古PCを買う

夏休みの自由研究がてら、中古PCを買う、ということについて知っておきたい知識を考えてみます。

ちなみに私はパソコン整備士協会所属です。(だからナニ?という声が聞こえてきましたね。)

今回は中古PCを買うにあたっての必要な知識を私の主観ではありますが、ご報告します。後半では事例として、この記事を書いた時点での中古ThinkPadについてこれも私の主観ではありますが、ご報告します。

まず中古PCは以下の考え方を満たすように頭の中を整理してから選定に入ってください。

  1. 中古PCは2台目需要を満たすPCだということを認識する。
  2. 今のメインストリームOSはどれくらいのスペックが標準か、を把握しておく。
  3. 中古で買うPCに追加する部品はどれで、どれくらいの価格であるか、を把握する
  4. 安ければいいわけではない、と認識する。だからと言って高い中古に何の意味があるのか、という側面もある。
  5. 最新の安物は、中古の2世代前のフラグシップモデルに負けることがある。という側面もある。考慮しよう。
  6. メーカー保証は諦めなければならない、ということはネット上のユーザが情報公開している情報量が多いPCを選択する。

各々ちょっとづつ深掘りしていきます。
中古PCは2台目需要、という理由は簡単です。中古PCはどんなトラブルを抱えているか、またトラブルに出会ったときにメーカーに電話して修復、ができません。トラブルがなくとも買ったPCのOSは(XPだから、とかいう理由で)再インストールが必要かもしれません。そうなるとOSを自力でインストールする必要がありますがPCがないと調べながらOSインストールができないことになります。中古PCは自分で調べて作り上げていくことが中心にあります。
なので、1台目を保有している状態でサブマシンとしての中古PCを調達をお勧めします。
今のメインストリームOSのスペックを理解しておく(自分が持っている1台目のPCのスペックを理解する、ということではありません。)ことで、目を付けた中古PCはお買い得かどうかをある程度識別できるようになります。これは中古PCをより快適に使うための追加部品を識別するためにも役立ちます。この中古PCを普段使いするために何が不足しているかが分かれば追加投資費用が見えてきます。(メモリ追加or交換か、HDDをSSD換装か、バッテリ交換だけでOKか、など)
中古PCにおいては安ければよい、というのは成立しません。安すぎると自分の目的とした使い方をできないくらいの低スペックを掴むことになります。中古PCで一番大事なのは価格よりも「道具として使いたい機能がどれだけ安価になるか。」というコストパフォーマンスです。しかしだからと言って「安全を考えて10万円の中古PCを買う。」これは本末転倒だと個人的には思ってしまいます。きょうび新品はメーカ直販で4万円から買えてしまうのですから。
そうです。高価な中古PCは最新の安物PCに劣ることもあれば、最新の安物PCは中古の(以前までの)高級モデルに負けることもあるのです。生産終了してしまったシリーズの価値があなたにあるのかどうか、それを自分で見極めなければ中古PCを買う行為における成功はおぼつきません。
そして新品PCを購入した時に親身に電話で語り掛けてくれるメーカサポートを頼ることはできません。ネット上に同じようなことをしている人がどれだけ多くいるか、また応用できそうな情報がネット上に溢れているか、を見極めて、欲しい現物の情報量を事前に調査してから購入を決断しましょう。

さて実際に購入すると、こんな作業が待っています。

  1. PCをクリーンインストールする知識を収集する。
  2. ドライバを1つづつコツコツと調べてインストールする、という忍耐力を鍛える。
  3. 画面に表示されるメッセージを検索窓にそのまま入力して検索⇒情報入手⇒作業に反映⇒またまた検索、を繰り返す忍耐力を鍛える

作業もちょっと深掘りします。
まずPCをクリーンインストールする知識を収集するのには2つの理由があります。

  1. 中古PCを整備する能力を鍛える。
  2. インストール知識を収集することでOSのトラブルシューティング能力を鍛える。

OSをクリーンインストールする行為は新品PCではあまりやらない作業です。けどもPCの知識を頭に入れる場合インストール作業は手っ取り早い知識の習得になります。(最近ではそれほど難しくない、という一面もありますけど)
ドライバを1つづつコツコツと調べてインストールするのにも理由があります。(OSとWindowsUpdateで自動的に大多数がインストール済みになることが多いので、一概には言えませんが)
ドライバを1つづつ調べると、メーカの定めた仕様が見えてきます。ドライバインストールの文章を読むことでこういったPC・ソフトウェアを使いこなすために必要な読解力が見につくようになります。そしてメーカの文書を読み解いて自分の思う環境を思い描くことで(小さくても)構成を設計する能力が鍛えられます。
ドライバインストールを一つづつ調べるのはかなりの重労働になります。こうして鍛えられた忍耐力は、いざ別の障害でトラブルシューティングをしなくてはならない状況に陥ったとしても辛抱強くトライ&エラーを繰り返す際の忍耐力に直結します。
忍耐力繋がりで、なにか行き詰った時、画面のメッセージや動作状況を検索エンジンの検索窓に入力し情報収集、対処確認、対処してみてまた情報収集、の堂々巡りからいかに解決法を導き出すか、にも忍耐力が要求されます。
これは新品PCでも中古PCでもトラブルに遭遇すればこのトライ&エラーの堂々巡りは誰でもやる羽目になります。これを辛抱強くできるかどうかと、そのための忍耐力という能力を成長させるのはPCに限らずあなたの役に立つはずです。

こんなにあるの?と思った方は中古PCに手を出さない方がいいかもしれないです。
こんだけ?もっとあるだろう、○○とか○○とか…、という方、既に中古PCで出費をうまく削減できていることとお察しします。

この差がどこにあるかといえば、学習コストです。
学習は

  •  時間を支払った独習
  •  お金を支払ったパソコン教室
  •  プライドを支払った掲示板の教えて君
  •  …などなど(他にもありそう)

何かしらを支払って学習をしています。

学習の成果として得られる果実は、「安く中古PCを調達して(ビギナーより)欲しい道具・機能を手に入れる。」これが達成できます。

じゃ、さっそく選ぼうか、と思ったそこの貴方。
なんでも選んでいい、というわけではないのです。
まずメーカを選択しましょう。メーカのサポートサイトでいくつかPCのサポート情報を見ていれば概ねメーカの傾向が掴めます。大きく以下の2種類に大別できます。

  •  サポートサイトからそのPCのドライバやユーティリティがダウンロードできるように用意されており、必要なすべてがサイトダウンロードで入手可能なメーカ
  •  サポートサイトで提供しているのはプレインストールされているドライバやユーティリティのバージョンアップファイルだけ、ソフトウェアは原則としてHDDに格納されているソフトウェアを自分で保存しておくことを要求するメーカ

どちらがいいかといえば、当然サポートサイトからすべて入手できる前者です。
と、いうのも、中古PCはディスク消去によってOSがない状態だったり、あっても前世代OS(例XP)がインストールされていたり、ということが多いのです。
そうなると製品出荷時にメーカが用意していたドライバ・ソフト類は用意されていないことが多いため、どうしても別の入手経路が必要になります。この入手経路としてサポートサイトが上策です。
メーカサイトから確認してみましょう。

で、これらの条件をかなり昔から満たしてくれているのがThinkPadです。
ThinkPadなら(キワモノ機種でないかぎりは)大体クリーンインストールから使えるようになるまでの道のりがどうにかなります。

  1.  OSクリーンインストール
  2.  ThinkVantage SystemUpdateでドライバ"だけ"選択してインストール
  3.  WindowsUpdate

この3点でOSが使える状態にまで持っていけることが多いです。
さすが元祖PC/ATであるIBMの遺伝子、ThinkPad

夏休みの自由研究的な中古ThinkPadですと、

  • OS:Windows7
  • CPU:Core 2 Duo T7000/T8000/T9000シリーズ
  • メモリ:2GB
  • ストレージ:SSD換装(一万円未満で128GB程度)

これくらいを目標で購入する感覚です。
中古で見極めるポイントは、

  • Windows7が満足に動作するかどうか(Win7ならあと5年は使える)
  • Youtubeなどの動画サイトが(快適でなくても)及第点を出せるくらいの動作か

これくらい満たせば、事務用としても利用可能なPC、として及第点は出せます。
上記で挙げたCPUは現行の安物PCでCeleronと表記されているCPU並に戦えるくらいの処理性能は一応持っています。
(変遷の可能性はありますが)Windows7はメモリ2GB程度あれば簡便な利用には耐えうるスペックです。
そして一番重要なのはPCが遅いと感じる一番の原因=HDDのI/OをSSD換装することで改善します。オーバーな表現かもしれませんが、PCはSSD換装することで世代を超えることも可能になります。

購入するとしたら、、、
まずWindows7DSP(まだ売ってるかな?)をSSDかメモリとのセットで購入します。
※売ってなければWindows8DSPで我慢、ただしWindows8以降のDSPはPCパーツとのセットでなくても購入できます。
購入する中古PCがメモリ条件を満たしていなければ1GB×2枚を購入します。
リーズナブルな価格のSSDを購入します。
この時点である程度掛かってしまいますね。(OSが高いんですよね…)
本体を選ぶ前に部品を調べるのにはわけがあります。
中古本体がこの部品を運よく保持していることがあります。(前オーナーが入れた、とか生産時に既にそうだったとか、リファービッシュPCだとか、そんな理由です。)
そうなると、その分の費用は別途購入不要となり費用を掛けずに済みますよね?
そうなると中古PC同士の価格比較した場合の差と、トータルコストで比較した場合の差に乖離が生まれます。どちらの差を採るかというと「トータルコストで比較した場合の差で安価な方」を採用します。
つまり、WindowsXPで6500円のThinkPadWindows7で15000円のThinkPadでは単体差額8500円です。
現在ではWindowsXPは延長サポートフェーズの終了につき使えないことになっていますので、Windows7を別途用意する場合にはDSP版20000円程度のOS投資が必要です。最終的にWindowsXPThinkPadは26500円となりWindows7ThinkPadは15000円ですから11500円の差となり、15000円のThinkPadがトータルコストで安価だという結論になります。

ThinkPadでは概ね、
A4ノート14インチならThinkPad T400 以降(T410/T420あたり)
B5ノート12インチならThinkPad X200 以降(X201/X220あたり)
がよさそうな感覚を持っています。
これらであればメモリは2GB、不足すれば4GB~8GB搭載可能です。X200以外は液晶はLED液晶なのでバックライト切れの不安が従来機よりも低いです。(バックライト切れを考慮しなければ、T61も検討に加えてもよりリーズナブルに調達ができます。)
ThinkPadの一押しは部品交換の容易さです。
B5ノート12インチならプラスドライバーがあればメモリもSSD換装も容易にできます。A4ノート14インチだとメモリ交換のためにパームレストを外す必要があるので、爪を折らないようにパームレストを取るのがちょっと不安になるかもしれません。


最終的に、ちょっと手を加えて自分で作った感を持って、ちょっと苦労したのがスパイスとなって愛着が持てる、ことによって新品購入と違った"モノへの愛着"が生まれる、ということが重要です。
愛着が生まれる道具はインスピレーションも生まれます。
このきっかけに、愛着が溢れるほどの道具、自分で創ってみませんか?