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treedown’s Report

システム管理者に巻き起こる様々な事象を読者の貴方へ報告するブログです。会社でも家庭でも"システム"に携わるすべての方の共感を目指しています。

自分が出会った上司から学ぶ

今回は趣向を変えまして、サラリーマン時代に自分が出会った最高の上司から最低の上司までを織り交ぜて分析し、IT業界を目指す学生さんやIT業界に入ったばかりの若き社会人、管理職になったばかりのビジネスパーソンの役に立てる(かもしれない)考え方や視点を書いてみたいと思います。

昨今のIT業界の面接で要求される条件に「コミュニケーション能力に長けた人材」とか「チャレンジングな人材」とか言われると思いますが、実際分かりにくいことこの上ないですよね?
これ会社に都合のいいような人材が欲しいという意味合いです。
乱暴かもしれませんが、誤解を恐れず分かりやすくしてみます。

  • コミュニケーション能力に長ける=あれこれ細かく指示を出さなくても自分から確認を求めてくる、ないしその話しかける行為を恐れない新人であること。
  • チャレンジングな人材=あれこれ細かく指示を出さなくても自分で勝手にスキルアップする、ないし業務に必要な知識を自分で探し出して学習することができる新人


共通する文言は「あれこれ細かく指示を出さなくても自分で勝手に~する。」ということです。
昔の徒弟制度のように教育係となる先輩社員を新人にしっかりとした体制で付けることが出来ない状況にあるのが現代の会社環境ですので、新人にはこれが要求されると感じています。
「日常業務を兼務して新人の指導をする先輩社員が必要最小限で社の業務に貢献できる人材に育つこと。」
これです。
指導する先輩社員も薄給で自分の業務をこなすだけで精一杯のところに新人の育成ともなれば、手厚い指導もできないだろう、という職場環境が多いのではないでしょうか?
私は学生時代に休日売上100万円/日超える飲食店(当時曰く、休日100万円/日なら繁盛している側の店、だそうです。)でアルバイトしていましたが、これと通じるものがあります。
バイトリーダーに言われたのは、
「こんな忙しい店で手とり足とり教えるのは無理。仕事は盗め。真似をしろ。まず自分で何とかしてみろ。ただしダメなら言うし、客に出せないものは出させない。」
人手不足はいつの時代もどこでもあるが結局手とり足とり教えられるのが当たり前、というスタンスがすれ違いを生み出すようです。
私は高校卒業直後の学生でしたから教えられてないものは出来ない、というのは当然だと思っていました。青かった(若かった)ですね。
でもこの環境でも助け舟がありました。
バイトリーダーに絞られた後の私に、社員から次のようなフォローがありました。
「いきなり全部覚えられないのは分かっている。1日1つなら覚えられるだろう?1か月で20、3か月で60、ゆくゆくは一通りの仕事が覚えられればそれでOK。頑張りな。」
この人はいい管理職でした。いい管理職でしたので3階級ほど出世してました。

話は変わって就職後の話です。
管理職の曰く管理と一般職のイメージする管理という捉え方にギャップが生じることがあります。
2年目のシステム部員だった私たちメンバー全員は、突然部門長に呼び出されてミーティングでこういわれたことがあります。
「君たちは私の部下です。君たちは業務上発生したことをすべて管理職である私に報告する義務があります。どんな細かいことであってもすべて私に報告しないと。報告しない、それは怠慢です。」
翌日から、報告連絡相談強化月間が始まりました。
しかし、細かいことでも報告すると「細かすぎてそんなつまらんことをいちいち報告するな。(時間の無駄だ)」となり、細かすぎることを報告しないと「細かいことでも報告しろと言っただろう?」とどっちにも動けなくなってしまいました。(しかもこういうこと言う管理職に限って、おっかな怖い上司だったりするんですよね…。)

これって今思えば「私は管理職。だから君たちを監視するのが業務だ。監視するために部下である君たちからポーリングしてこいよ。」って言ってるように思えてなりません。SNMPじゃないんだから。

自分が人を管理すると分かりますが、管理はしないに越したことはありません。
自由に伸び伸び(ある程度自分の裁量で)仕事して、部署として結果が出るなら管理しなくても成立しています。
しかし管理しないとプロジェクトの進行状況や問題/障害の対処状況が掴めないから次のアクションができない。だから次のアクションができる分量の情報を集める必要はあります。
財務経理なら、月次の締めが終わったかどうか、数字の正確性は100%なのか変動の余地があるのか分からない、だから社の会計処理がつつがなく適正であるための裏付け(証明)や確認は必要になります。
営業なら、一見か見込み客か上得意客か、新規取引か既存契約拡大か、取引先からどれくらいの受注を見込めるか、必要に応じて新たな取引先の開拓も、、、といった具合に顧客の状況を見定め・市場の動向を見定め次の一手をどのように仕掛けるかを意思決定する必要があります。
この"必要"とするところに管理業務は存在します。正確には"把握"して"立案から実行"です。

でも前出のように管理ではなくて監視になりがちな指示が出ることが往々にしてあります。
"管理ではない監視"(人や業務時間の監視)は報告する側される側お互いの負担が大きくてうまくいきません。
この業務時間監視ブームが最高潮だったときは、分単位でその日に実施した業務をひたすらExeclに記述して提出する、ということが指示として下りました。
もう、報告するための時間の記録と(分単位ですから)、それをExcelへ転記するために使う時間の多いこと、、、1か月で廃止されましたが。数年に1回(たぶんエライ人達が疑心暗鬼になったときに)指示される一般社員の間では名物的な無駄報告書でした。

学生の方が面接で「何か質問はありませんか?」と面接官から言われたときに
”ねぇよ…何質問すればいいんだ?”
と心の声が聞こえてくるのであれば、例えばこんなのはどうでしょうか?
「御社では社員の日々の業務管理をどのようになさっていますか?」とか
「御社では社員を評価する指標としてどのような数値を用いておられますか?」
と質問してみるのです。
監視している企業とある程度自分の裁量で仕事できる企業がもしかすると分かるかもしれません。
例えば、人にやさしい企業に入りたいな…と思っている人が「弊社は成果主義実力主義です。」と言っている企業に入社するのはアンマッチですし、オレは会社でのし上がるんだ!と野心にギラギラしている人が「弊社はアットホームな会社で…」と言ってる企業に入社するのはやっぱりアンマッチですよね。
自分にマッチする日常に極力近い職場環境を提供してくれる企業を探す(逆に非日常を提供する企業も世の中にはあるようです。)、というのは活動上大事な指標に思えます。

再び話は変わります。
すぐに語気を強めてダメ出しをする上司が外資系からヘッドハンティングされて私の上司になったことがあります。
この時、軽く鬱状態になってしまい退職を切り出しました。
(後で同期が引き抜いてくれて別部署への配転に変わりましたが)
この時、思い出したのは、これ以前に未熟だった私は部下についた後輩社員に同じように語気を強めてダメ出しをしていた自分が過去に居たことに気づきました。(あの時はゴメン…。)
自分の犯した過ちはいつか自分に返ってきます。(実際返ってきましたからね。)
この時から部下や後輩は先輩社員である私に何を求めているか、目下が働きやすくなるためにどんな目上の助けがあればプラスに働くか(何ができるか)を強く意識するようになりました。
上司の役に立つ部下が重用されるように、部下が持ち合わせていない権限や経験を駆使して役に立つ上司が重用される。
現代の上司部下は一部の例外を除けばこのような関係性が1つの成功パターンだと考えています。(ただし師匠と弟子、の関係で成功しているパターンが皆無というわけではありません。要するに人と環境に合うかどうかの問題です。)

上記とは別の上司ですが、その上司は社内の評判があまり芳しくない上司で、時折八つ当たりするタイプの上司でした。
ただし、この上司は欠点もありますが、上司部下の役割について分かりやすく線を引くタイプでした。これだと何をやればいいか(やらなきゃいけないか)、何を上司に任せていいのか、が常に明確で、仕事上のやりにくさはあまり感じませんでした。
これこそ、上司の役に立つ部下と部下の役に立つ上司、の成功事例と言えると思います。部下は作業で成果を出す、上司は部下の届かない権限を行使して部下の作業を円滑にするよう環境を整える、部下は整った環境でさらに成果を出す、という好循環になります。

入社して配属されたら日常業務でちょっと気を付けておくと得するのは
「上司の考え方を理解できるように観察しておく。」と役に立ちます。
ヒントはいろいろと提示されています。
ミーティングで自分の考え方を表明するような直接的なヒントもあれば、何かを決断する時に、どんな要素を重要視して決断を下すか、という間接的なヒントもあります。
上司がこう考えるだろう、が分かってくると、自分の業務が円滑になるようなすり合わせ(手段の部分)で採るべき方法が見えてくるようになります。
これをさらに発展させると、つまらない朝礼(失礼)で経営者が話している内容一つ一つに注目して、組織に貢献するには自分はどんな動きをしなければならないか、が考えれるようになって、そのうち自分の行動に落とし込むことができるようになってきます。

サラリーマンは組織に貢献してナンボの職業です。
ちょっとした思い出話を絡めた視点の話ですが、貴方の組織貢献に役立つ視点になれば幸いです。